皆さんこんにちは。
新・ぜんそく力な日常という実体験をもとにした絵日記ブログを運営する碧乃あか男です。今回もを知る通信様に記事を寄稿させていただきました。
さて今回、僕が皆さんに紹介するお話は、以前勤めていた会社の社長が、とある制度を盾にパワハラを繰り広げていたというエピソードです。
僕が以前勤めていた所は、田舎の町工場の様な小さな製造会社でした。
今から10年前、リーマンショックの影響で会社の注文が激減し、倒産の危機に直面していました。
会社側は、ベテランの社員達を全員リストラし、さらに残った社員の給料をカットして、なんとか乗り切ろうとしていました。
※見た目は老けていますが、彼は僕の2コ下です。
ついには30代の若い社員までリストラするようになりました。
それでも経営状況は全く回復せず、一年が過ぎた頃、これ以上のリストラは難しいと判断した会社は、新たな対策を考えました。
それはタイトルにもある……
雇用調整助成金を使って、社員を休職させる!
※雇用調整助成金とは
景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成される。
つまり、企業が経営が厳しいからと、簡単に社員をクビにしないよう、国が社員の給料(中小企業の場合⅔まで)を補償するから、経営が落ち着くまでしばらく休ませていいよ!という制度によって支払われる助成金です。ちなみに助成金で休んでいる間のアルバイト等はOKだそうです。
そしてその助成金の対象となったのが……
中堅社員の中でも比較的生産能力が低い3名が選ばれました。
リーマンショックで注文が激減したとはいえ、小さな工場で、一気に3人もの社員が減るのは大変な痛手で、減った仲間の分を補うのは大変でした。
しかも社長は……
毎日のように檄を飛ばし、そして誰がミスをしようものなら……
と、雇用調整助成金を武器に、パワハラを繰り返していました。
そして1ヶ月が過ぎた頃、会社の最盛期を迎えました。
例年だったらこの時期は、毎日残業し休日出勤までするほど忙しい状態ですが、流石にそこまで注文は来ない……
しかし、リストラ&3人助成金で、かなりの人数が減っている現場は、てんてこ舞いになっていました。
この状況を見て、流石にこのままでは無理だと判断した社長は、ようやく休ませていた3人を呼び戻してくれました。そして人数が増えた事により、現場も徐々に落ち着きを取り戻していきました。
数週間後、最盛期が終わり注文が落ち着いてきた頃の事です。
助成金で休職させられていた3人のうちの1人、Sさんという同僚が、仕事で軽いミスをしてしまいました。
なんと運が悪い事に、それを社長に見られてしまい
と怒られていました。
社長に脅しのように怒られていたSさんでしたが、その後はミスもなく、キチンと働いていたのに
数日後、雇用調整助成金でまた休まされていました。
雇用調整助成金という、企業も社員も守る為の制度なのに、それをパワハラの道具として使うなんて
とんでもない社長だよな……
その後、助成金で休まされていた3人のうち、Sさんをのぞく2人は、こんな状態ではこの先不安だと、会社を辞めてしまいました。
社員も減り、経営状況も少し安定したのか、その後は雇用調整助成金で休まされる人はいませんでしたが、社長や社長の息がかかった上司からのパワハラは続きました。
僕自身もそのストレスから体調を崩してしまい、昨年会社を退職しました。
そして、現在もSさんや他の仲間達は毎日のように、社長や上司からパワハラを受けているそうです。
不景気が悪いのか社長が悪いのか、リーマンショック前は、ここまで酷い会社ではなかったんですけどね……
以上で僕の話は終わりです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。