『夢がわからなくても気持ちをラクにして生きる方法』

「将来の夢はなんですか?」

これまで何度も耳にしてきた質問だと思います。あなたは、この言葉を聞くたびにどう感じてきたでしょうか。

「夢?もちろんありますよ!」と即答できる人は、そのまま夢を追い求めてくださいね。ただ、世の中には「将来の夢はなんですか?」という質問に対して明確に答えられない人も多くいます。

2018年の新成人に関する調査では「将来の夢はあるか?」という質問に対して、「ある」と答えたのが54%、「今のところない」は38%、「わからない」は8%でした。このデータによれば、将来の夢がある新成人の数値は過去最低だったとのことです。

ご挨拶が遅くなりました。僕は「ココロクエスト」という人生の攻略法を書きつづるブログを運営しております「ねこひげ」と申します。

結論から言って、僕は「夢がわからなくてもいい」と考えます。もっと言うならば、たとえ夢がなくても悲観的になってほしくないのです。

「夢を持て!」ということを熱く語りたいのではなく、今は夢がなくても気持ちをラクにして生きる、僕なりの考え方をお伝えしたいと思います。

夢がわからなくてもいい

すでに夢があって、その夢のために日々慢心している人は、そのままでかまいません。誤解されないように申し上げると「夢がある」ことは素晴らしいことです。

だからと言って「夢がない」からダメとはなりません。今回の記事を通して言いたいことはただ1つ、

『夢がなくても悲観的にならなくてもいい』

・・・ということです。

これを読んでいる人のなかにも「将来の夢はなに?」という質問に対して、明確に答えられない方がいると思います。
夢がわからない若者にとって「夢を持て!」の言葉は、時として「あなたは夢がないからダメなんだ。もっと若者らしく夢を持つべきだ!」という隠れたメッセージを感じさせます。

これって非常に窮屈ですよね。「夢はありますか?」とか「夢を持て!」などの言葉に見えないプレッシャーを感じてしまい、「無理してでも夢を見つけないと……」「夢がないなんて、私ダメなのかな……」と思わなくてもいいのです。

夢がなくても焦らないでください。

もし今は夢がない人でも必要以上に悲観的にならずに、自分らしく生きることを心がけてほしいと思います。

偶然をチャンスに変える心理学

それでは、もう少し夢について考えていきましょう。

夢を語るうえで、紹介したいのがスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱した「計画的偶発性理論(英語: Planned Happenstance Theory)」です。

何やら難しい言葉ですが、クランボルツ教授はこの理論を「キャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」と説明しています。

つまり、偶然の「出会い」や「出来事」を計画的に増やすことで自分の人生が楽しく豊かになる考え方です。

偶然を計画的に増やす、これが「計画的偶発性理論」なのです。

たとえば、たまたま人を助けた経験がきっかけでボランティア団体に所属する人や、子供の頃に先生に絵を褒められたきっかけで、絵を描く仕事に就く方がいます。

これは「人を助ける」「褒めてくれた先生」という偶然の出会い・出来事がその後の人生に大きく影響したと考えられます。

では、どのように偶然の出来事をチャンスに変えられるのでしょうか。

クランボルツ教授は豊かな人生を手に入れるための習慣として5つ条件をあげています。今は「夢がわからない」人にとっても参考になると思いますよ。

1.好奇心[Curiosity]様々なことに興味関心を持つ
2.持続性[Persistence]飽きずに物事を継続する
3.柔軟性[Flexibility]他人の意見に耳を傾ける
4.楽観性[Optimism]落ち込んでも引きずらない
5.冒険心[Risk Taking]失敗を恐れずに行動する

この5つの条件を意識することで「偶然」が積み重なり、キャリアも人生も豊かになっていきます。

ブログを書くきっかけ、そして……

僕の話を少しだけすると、僕は日頃からブログを書くのが日課です。主に心理学やメンタルなどを中心に「ココロ」をテーマに書いています。

なぜ僕が「ココロ」に関するブログを書いているかと言えば、それは社会人になって入社した会社で挫折を味わい、メンタルがボロボロに弱った経験があるからです。

社会人になったときに、仕事のことで悩み、人間関係で悩み、スキルの乏しさに悩み、そんなときに出会ったのが心理学です。
そして、どうせ学ぶのなら世の中で同じように悩んでいる人のために書き残そうと思ったのが「ブログ」です。

今では多くの人に読んでもらえるブログに成長しました。こうして文章を書いているのも最初に入社した会社で挫折を経験したことがきっかけです。

クランボルツ教授の5つの条件に当てはめると、【好奇心】もともと興味があった心理学を学びました。

そして【持続性】読書から心理学やメンタルに関することを学び続け、【柔軟性】今まで自分の中にはなかった他者の意見や視点を取り入れました。

さらに【楽観性】僕はハッキリと言ってネガティブ思考です。

ただネガティブな性格でも生きやすい方法を模索しました。最後が【冒険心】「ちょっとやってみようか」という思いで始めたのがブログになります。

コツコツとブログを書き続けたことがきっかけで、とてもありがたいことに出版社の目に留まり、晴れて明日7月18日に『引っ込み思案さん教科書』を出版させて頂くことになりました。
偶然である「出来事」、そして「出会い」を大切にしたからではないかと思っています。

ブログではなく書籍という形で発信できる機会をいただけたことにとても感謝しています。
おこがましくもこの本が世の中で「生きづらい」「ちょっと疲れ気味」「自信がない」という人たちのチカラになれたら嬉しく思います。

今は夢がなくてもいいので、あなたもクランボルツ教授が提唱する5つの条件を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか。偶然が思いもしない経験につながることがあります。

夢がなくても心がけたい3つのこと

最後に、夢がなくても心がけておきたい3つのことをお伝えします。この3つ全てを意識する必要はありません。もし、これならできそうと感じれば参考にしてみてください。

価値観を大切にする

夢がなくても、価値観を持っておきましょう。自分のなかで大切にしたい価値観をはっきりさせておくことで落ち込む頻度も少なくなります。

「夢を持とう」と言われると難しいかもしれませんが、「価値観を大切にしよう」と言われるとハードルが下がるのではないでしょうか。

日頃から自分が大切にしている考え方や行動を取り入れてもいいと思います。

たとえば「平和に生きる」「家族を大切にする」「思いやりをもって接する」など人間関係で大切にしている価値観や「創造的である」「ユーモアをもつ」「継続する」など仕事や趣味で大切にしている価値観など、思い描いてみましょう。

もちろん、その価値観が途中で変わっても問題はありません。

自分が置かれた環境や境遇に合わせて価値観をアップデートさせていけばいいのです。夢がなくても自分の価値観に沿って生きることができれば、人生の充実度はあがります。

勉強や読書で知見を広げる

社会人にとって良くも悪くも勉強は自由です。ただ、知識を深めておくことは無駄にはなりません。

学んだ知識はすぐに身に付くとは思いますが、その「知識を活かす」ためにはある程度の時間がかかります。学んだ知識が本当の意味で活かされるのには5年、10年とかかるのではないでしょうか。

たとえば、あなたが「マーケティング」について学んだとします。知識としてはすぐに身に付くかもしれませんが、それを実際に活用していくためには試行錯誤が必要です。

「学んだことをやったけどダメだった」「もっと良い方法はないかな」「こんなふうに応用すればいいのかも」と試行錯誤を繰り返すことで学んだことが徐々に自分のモノになっていきます。

たとえ夢がわからないとしても、今の自分が興味のある分野や好きなことを学んでおくことで将来の選択肢が広がります。きっと、その知識は5年後、10年後の自分を手助けしてくれるはずです。

今を大切にする

今を大切にしてください。つまり、今やりたいことに「集中する」のです。1日24時間集中し続けろという話ではありません。1日のうち5分だけもいいので「ただやりたいこと」「興味があること」に夢中になれる時間を持ちます。

今、目の前にあることに集中して取り組むことが将来に繋がります。将来の夢がわからない場合は「今を大切にする」ことが重要なのです。

また、今できることに取り組んでいると、別の違うことをやりたくなることもあるでしょう。
それでOKです。「これ、おもしろそう!」と思えば、そちらを試します。クランボルツ教授が言うように偶然が活かされてチャンスになることも十分にありえます。

夢がわからないと悲観的になってしまうことがあるかもしれません。ですが、自分が楽しいと思える人生にするためには、夢のありなしはさほど重要ではなく、最も大事なのは自分が何を大切にして今をどう生きているかではないでしょうか。

難しく考えすぎずに。もっと気楽にいきましょう。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。ねこひげでした。

◆参考文献
WEB:「新成人500名に聞く、2018年 新成人に関する定点調査
書籍:『その幸運は偶然ではないんです! 』/ J.D.クランボルツ

著者 :ねこひげ先生

心理学ブロガー「言葉とイラストで人を笑顔にしたい」光文社より『引っ込み思案さんの教科書』が発売中!

Twitter : @dr_catwhiske

Blog : ココロクエスト