Webライターのワカジツ(@wakajitsukohei)と申します。明らかに家から出るつもりのない格好ですみません。
いきなりですが、帰省って正直めんどくさくないですか?
年末は仕事やら忘年会やらで忙しいうえに、電車に乗れば帰省ラッシュでパンッパン、お金もそれなりにかかるので、なんか毎年「帰らなくていいかな……」と思ってしまいます。
でも、母親は毎年ラインで「もちつき」というイベントを振りかざして帰宅を促してくるので、帰らないわけにもいきません。わざわざクリスマスの翌日にやるな。
あ~~~~めんどくっせえ~~~~~
このまま壁にインテリアのつもりで垂らした布の中で年越ししたい~~~~
なんとかして、「自分が帰省せずに楽に年越しする」のと「帰省して家族や親戚を満足させる」という2つを両立させられないのかな。
……と、小一時間考えたところ、1つの結論に至りました。
等身大パネルを作って家に送ろう。
自分の身体をそのままパネルにして、それを家に送りつけてやろう。
こうなれば母親も父親も寂しい思いをせず、ぼくは帰省せずにゆっくりと過ごしてられる……!
ということで、これから等身大パネルを作って、家に送りつけたいと思います。
今年は絶対に帰らないからな。
等身大パネルの材料と形の選定
さて、等身大パネルを作るにあたって、材料と形を考えなくてはなりません。
この2つをクリアして初めて、母親を納得させられるパネルができるはず。
ということで、まずは「材料」です。
なんせ等身大パネルを作るのは始めてなので、右も左も分からない状態から素材を見つけなければなりません。
これは時間がかかりそう……
と思ったのですが、ホームセンターに行くと、まるで等身大パネルにしてくれと言わんばかりの丁度いいボードが売っていました。
この大きさで700円だったので、みんなも等身大パネルの材料に困ったらホームセンターへ行ってください。
ということであとは「形」です。
こんな感じでよく見かける直立のパネルだと、家にいるくせに罰を受けている雰囲気が出そうなので、なるべく生活感のあるスタイルにしたい。
ということで、母親に「ぼくが普段どんな体勢をしているか」を聞いてみました。(軽く誤字付き)
普段どおりの体勢ができれば、生活に溶け込む形で帰省できますからね。パネルが。
数分待った結果、「いつ見ても猫背でで腰が浮いてる」というよくわからない回答を得ました。(軽く誤字付き)
ぜんぜんイメージがわかないな。
詳しく聞くために質問を投げてみたのですが、その後は唐突に話題が変わったので真意を聞けませんでした。
いつみても猫背……
腰が浮いている……
・・・・・・
・・・
こうかな?
精神的に病んでそうな人が爆誕したのですが多分こんな感じだと思うので、今回はこの姿勢をもとにパネルを作っていきます。
これで「素材」と「姿勢」の2つをクリア。あとはパネルを作るだけです。
頑張るぞ!
帰省用のパネル作成
大体のサイズ感はこんな感じでした。
この写真を使って、いよいよパネルを作っていきます。
まずは素材をいい感じに切り抜いて……
等身大パネルを簡単に作れる、拡大印刷用のアプリを使って……
おらあ!!!
自分がバラバラになっている姿を見ると悲しい気持ちになりましたが、とりあえずは材料の完成です。
後はこれを切り貼りして、等身大パネルにします。
さ~て、帰省しないために頑張るぞ~~!!
???
全然わからん。なにこれ。
あまりにも完成イメージが沸かないので秒であきらめたくなりましたが、これも実家に帰らないという自分の業に課せられた試練だと思ってコツコツ続けます。
なんとなく「この番号通りにつなげたらいいんだな」という数字を見つけたので、余白部分をカット。
誰が見ても100円未満で購入したとわかる液状のりを使って……
貼り付け。
この作業をあと20回ほど繰り返します。
・・・・・・
できました。
母親は、ぼくが家でこの体勢でいることが多いと言っていましたが、この体勢の息子に何も声をかけなかったのは、子育てをあきらめているとしか思えません。
閉じ込められた自分自身を救い出すかのように、余白をうまくカットして……
両面テープで貼り付け。裏から見るとアート感がすごい。
余談ですが、この段階ですでに親近感が生まれていたので、この写真のことを「もうひとりのぼく」と呼びながら作業していました。
「もうひとりのぼく」を傷つけないように、パネルをゆっくりと切断。
顔周りは特に気を使いますね。がんばれよ、もうひとりのぼく。
そんなこんなで、2時間ほど作業に費やした結果……
完成しました!!!帰省用の等身大パネルです。
相変わらず若干の闇をチラつかせており、初めて見たときは「神に背いて新たな生物を生み出したタイプの科学者」みたいな気持ちになりました。
ちなみに真正面から撮るとこんな感じです。実は両面テープを使う前に液体のりをべたべたに塗ってしまい、シワシワのクチャクチャになりました。
作り直そうかと思ったのですが、1個作るのに印刷代が1,000円くらいかかるのであきらめます。
1度寸法を間違えてしまい、小さな悲しい命も誕生してしまいました。これは「小ワカジツ」と名付け、結婚して親元を離れている妹のもとに送ろうかと思います。
送る前に意味もなく3人で食卓を囲んでみたのですが、生み出した2人の態度が悪すぎて苦笑いしか出ませんでした。
とっとと家に帰れ、貴様ら。
梱包・出荷
さて、いよいよ帰省の時間です。
パネルを梱包して、帰省(出荷)作業に入ります。
まるで母の胎内に戻しているかのように、ていねいにダンボールで包み込みます。
包み終えた後は、帰省用のチケット(送り状)を作成します。これがないと帰れませんからね。
「内容」のところに何を書くのかは死ぬほど悩んだのですが、とりあえず俺様と書いておきました。
これで準備は完了なので、あとは郵便局へと向かいます。
もちろんポストには入らないので、みなさんも帰省するときは横着せずに宅配便を使って送りましょう。
では、行ってまいります。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
ダメでした。
サイズが大きすぎるそうです。まさかの帰省失敗
その後、ちゃんと持って帰ってくれそうな宅配便を何件か回ってみましたが、どこもサイズオーバーで送れませんでした。
宅配便の限界を知れたと同時に「企画倒れ」という4文字が脳裏をチラつきます。
あああ~~まじでどうしよう~~~
こうなったら……
自分で運ぶしか無いよなあ。
今から実家に戻って、荷物だけ置いて、また帰ってきます。
めんどくさいけど、帰省のためなら仕方ないね。
ということで実家に来ました。犬もぼく(とパネル)の帰省を喜んでいるようで、時空を超えかけていますね。
とりあえず仕事に行っている母親が帰ってくる前に、家のわかりやすい場所にパネルを置いて、ぼくはとっとと退散します。
一応びっくりして倒れられたら困るので、前もって母親には「(パネルが)帰省します」と一報を入れておきました。
あとはぼくが家を出ていけば、完全犯罪(?)完成です。グッバイ実家。
ちなみに、今回の帰省でかかった料金は7,140円でした。パネル代は思ったより安いかと思いきや、往復の配達代が重くのしかかっています。
ということで、簡単に今回のチャレンジについてまとめると……
「普通に帰省したほうがいい」という結論でした。
宅配ミスによりどう考えても超絶予算オーバーだったので、みなさんが帰省するときはパネルのサイズに気をつけてください。
その後、母親からは「なんかようわからんけど笑うしかない」というお言葉をいただきました。
驚いてちょっとだけ時空を超えたのか、言葉遣いが少し古くなっているので心配です。
結婚して家を出た妹にも速攻で通告されてしまい、変な兄認定をされてしまいました。
しばらく実家での立場が危うくなりそうなので、年末年始は本当に帰省したくないです。
家族から白い目で見られたくなければ、みなさんはちゃんと帰省してくださいね。
ではまた。