【田舎の妊婦と都会の妊婦】無料券?割引券?田舎と都会の差

皆さんはじめまして、しばきじっこというブログを運営しているnanpoo(なんぷー)と申します。

私は九州、鹿児島の片田舎で、4歳、2歳の男の子2人兄弟を子育て中です。

今回はこの子たちが産まれてくるちょっと前のお話。

私が妊娠中に感じた『田舎と都会の妊婦の差』について書かせていただきます。

妹と私について

第一子の妊娠期間が都会で暮らす妹とほぼ同じだったので、実家に帰省した際には妊婦トークで盛り上がりました。

【田舎の妊婦】 → 私(nanpoo)
鹿児島県の片田舎在住。(実家は神奈川県。)
街の人口は少なく、もっぱら車社会。車ないと移動できなくて死ぬ。

【都会の妊婦】 → 妹
神奈川県横浜市在住。(※当時)
人口のとっても多い、説明するまでもなく都会。

漫画【田舎の妊婦と都会の妊婦】

妊娠5ヶ月ごろ、神奈川県の実家に帰ったときの話です。

お互い定期的に受けている妊婦健診の料金の違いにびっくり。

「妊婦健診割引券?なにそれ聞いたことないよ!?」と、私はカルチャーショックを受けました。

厳密にいうと田舎だから『無料券』、都会だから『割引券』ではないのですが、人口の多い都会では『割引券』が採用されている自治体が多いようです。

妊婦健診無料券

こちらが実際利用していた妊婦健診無料券の冊子です。(第二子妊娠時のものなので平成27年版。)

母子手帳交付時に一緒にもらえます。

妊婦健診のたびに産婦人科の受付で提出し、2枚転写式でミシン目がついている用紙をちぎって使っていく形式。

その名の通り、妊婦健診が無料になります。

(毎回ボールペンで記入しなきゃいけないのが少々手間ですが頑張って書きます。)

窓口で負担するお会計が0円に。

ただし貧血や糖尿などの特別な検査をした場合は別途追加料金が掛かります。

なお14回分まで無料券の用紙が綴られていますが、回数分を超えたらあとは自腹、余ってもとくに返金などはありません。

基本的に妊娠39週分まではカバーしているのでほぼ足りる計算です。(※出産予定日は妊娠40週)

第二子である次男は予定日より少し早く産まれたので、無料券2枚ほど残したまま出産を迎えてしまいました。

(補助される金額の内訳。例えば母子手帳交付後1回目の妊婦健診の代金は19,180円が無料になります。)

実際に負担した金額

私が妊婦健診で自己負担した合計金額は 19,610でした。

その内、5回は無料券のみで補えたため、お会計が0円です。

無料券の補助金額合計は、14回分全て使い切った場合 102,710円分ですが、私は12回分までしか使用しないまま出産になりましたので、92,670円分になります。

分娩予約の違い

分娩(出産)予約の方法も田舎と都会ではだいぶ違いました。

【都会】→ 妊娠初期に分娩予約をし、預り金10万円を支払う。

もちろん予約が埋まっていたらその病院では産めません。

【田舎】→ 口頭で伝えるだけ。

(↑ 血圧を測りながら口頭で伝えるの図。)

私が通っていた産婦人科医院では前金も必要ありませんでした。

一応、病院のベッド数と、現在定期的に通院している妊婦の数を軽く把握した上でのことだと思います。

出産費用の違い

【都会】
出産一時金42万円を超えたので、+10万円程度支払った。

【田舎】
出産一時金42万円以内で収まったので、後日1万円程度返金された。

出産一時金(出産育児一時金・出産手当金)という制度があり、ざっくり説明すると子供1人出産につき42万円が支給されます。

都会の妹は無痛分娩、私は普通分娩でしたので単純比較はできませんが、無痛を選択しなくても都会の多くの病院では42万円を超えてしまうようです。

妹の場合、(前金10万)+(出産一時金42万 )+(退院時支払い 約10万)= 合計 約62万円。

私が最終的に里帰り出産を選択しなかった理由のひとつが実はこれです。

出産して1万円のお釣りがくる田舎…!

田舎のデメリット

さて、ここまでメリットがいっぱいのような田舎での出産ですが、もちろんデメリットもあります。

  • 産婦人科が少なく、ほぼ選べない。
  • 無痛分娩をやっていない。
  • NICUがある大きな病院がないのでハイリスク分娩の場合産めない。遠方の病院に飛ばされる。

(※もちろん地域によって差はあります。)

とくにNICU(新生児特定集中治療室)がないのが地方ならではの一番大きな悩み。

助かるはずの小さな命が助からないかもしれない危険との隣り合わせ。

ハイリスク分娩(赤ちゃんに生まれつきの疾患がある、未熟児など)の場合、対応できる病院がないため田舎では産めず、都会の病院への転院を余儀なくされる。

助産師さんに「妊娠37週まで陣痛来ないように祈ってて!」と言われるぐらい、祈るぐらいしか妊婦側にできることがない。

もし早産になったとき、なりそうなときは、救急車で鹿児島市内(県庁所在地なので都会)の大きい病院に搬送されると聞きました。それでも片道2時間近くかかってしまうので命がけだと思います。

なお、無痛分娩については私の通っていた産婦人科医院では取り扱っていませんでした。

というのも、産婦人科医が院長先生ただ一人の病院で、とてもそこまで手が回らない印象を受けました。

毎日の外来診察と、普通分娩だけでもいっぱいいっぱい。むしろ先生がいつ休めてるのか心配になるほど。

男性のおじいちゃん先生が1人だけなので「女医さんがいい」なんて希望も物理的に不可能です。

まとめ

田舎は田舎、都会は都会で悩みは尽きないと感じました。

偶然、妊娠期間がかぶったことで妹と妊婦ならではの話で盛り上がれたり、それぞれ新たな発見もある、貴重な経験ができました。

きっと子育てに力を入れている自治体は、都会田舎関係なく、妊婦健診無料!NICU完備!みたいな、妊婦にとって理想的な地域もあるのではないかと思います。

皆さんのお住まいの地域ではどうでしたか?