はじめまして。たろ子ぱんと申します。はてなブログにて、「育児と引越と時々犬の絵日記」というシンプルかつ捻りのない(笑)タイトルで雑記ブログを運営しています。
私は新卒から銀行員として働き、そこではお客様の資産運用のご相談に乗っていました。その後、夫の北海道転勤が決まったことを機に退職し、現在は専業主婦3年目です。
専業主婦となるにあたり、今までの緩い家計管理を見直すことにしました。そこで最初にぶつかったのが、「夫のお小遣いどうする!?」という問題です。
夫の性格上、単純にはいかなかったお小遣い制の導入でしたが、今は良い感じに運用できています。
今回はそんな、突如やってきた我が家の少し変わった?お小遣い事情について書きたいと思います。専業主婦となる方や、専業主婦世帯で小遣い制度を見直したいと思っている方の参考になれば幸いです。
一般的なのは毎月決まった額のお小遣い制だけど……
それまでは私も正社員として働いていたので、お互い決まった額を夫婦共有の口座へ入金し、それぞれの残りをお小遣いとする緩い家計でした。
しかし、専業主婦世帯になったらそうはいきません。
2馬力から1馬力となり収入が減るので、必然的に厳しく家計を見ていかなくてはなりません。ですので、専業主婦世帯では妻が給料を管理し、夫に毎月決まった額のお小遣いを渡すのが一般的です。
ワイドショーや主婦雑誌でよく「夫のお小遣いは○万円」といった特集を目にする通り、これがなんとなく世間の常識のように思っていたので、当然我が家もそうなるのだろうと考えていました。
しかし夫婦で話し合った結果、我が家では少し変わったお小遣い制を導入することになりました。
夫の衝撃発言「お小遣い制はいやだ」
始まりは夫の一言でした。
私の退職が決まり、今後の家計について話し合いをしている時でした。「夫のお小遣いをいくらにするか?」という議題に移ろうとした際、彼から衝撃発言が飛び出してきたのです。
「俺、お小遣い制やだ」
いやいや、これから子どもが生まれるというところで1馬力となってしまうのだから、少しでも貯金していくために、是非ともお小遣い制をとらせて頂きたいのだが!
仮にも私は元銀行員。きちんと家計管理をする自信があります。ポートフォリオも組めるよ!任せてくれないかしら?
でもね……確かにこの人は、妻からお小遣いを貰うタイプの人間ではない。
夫は元々お金の管理が上手です。独身時代から「趣味用」「スーツ用」「結婚式の御祝儀用」など、お給料を細かく管理していました。
現在は収入と支出を管理できるアプリで自分の資産を細かくチェックしています。おまけに彼は人から指示されたり、管理されたりすることを好みません(サラリーマンとして大丈夫なのだろうか)。
つまり、お小遣いで管理されたくないし、される必要のない性格なのです。
私が無理矢理家計を管理し、決まった額を毎月渡すようになれば、夫の不満はどんどん溜まっていくでしょう。
とはいえ、今後は家計を更に厳しく見ていかなくてはならず、将来のためにもお小遣い制を導入したい。確かに夫はお金の管理が得意だが、趣味のロードバイクにお金を使い過ぎるきらいもある。
何かいい方法はないだろうか。お小遣い制だけれども、お小遣い制に感じさせないような工夫が……。
よし、こうしようではないか!
家計費定額・小遣い変動制を導入してみた
お給料の額は残業代や各種手当てにより、毎月少しずつ金額が違います。そのお給料の中から決まった額を夫のお小遣いとするのが一般的ですが、
私たちは家計費を定額にし、小遣いを変動制としました。
私たち夫婦のお金の流れはこうです。
夫の会社は、給料を複数口座に振り分けて入金することが可能です。そこで、毎月一定額を家計用の口座へ、残りを夫の自由に使える口座へ入金することにしました。
家計費定額・小遣い変動制を導入したことにより、妻が家計を管理するお小遣い制でありながらも、夫にとっては給与に応じてお小遣いが増減することから“管理されている感”が減り、お互いに満足できる家計管理の仕組みになりました。
そんな我が家の家計費定額・小遣い変動制には、いくつかのメリットとデメリットがあります。
メリット①「モチベーション維持につながる」
変動制のお小遣いは、夫のモチベーション維持に貢献しています。家計費を固定化することで、お給料が増えた月はお小遣いも増えます。
つまり、残業が多かった月や休日手当をもらった月は、彼のお小遣いが増えるのです。
これは私の会社員時代の実体験なのですが、毎日遅くまで残業が続くとかなり精神が病んできます。そしてどんどんと不満が溜まっていきます。
そんな繁忙期を越えて、給与明細を見てみるとなんだかお給料が多い。
~残業手当~
それを見ると、まぁ頑張った分少し報われたかしら。と溜飲を下げたものです。
家計費定額・お小遣い変動制にすると、「大変だった分、今月は収入が増えた!」といったようにモチベーション維持につながります。
例えば休日を返上して働いている時に、「どうせ働いてもお小遣いが増えるわけでもないし」と頭に浮かんだらどうでしょう。一気にモチベーションダウンです。
頑張ったら頑張った分、分かりやすく数字で変化が出る。それをできる仕組みが、我が家の採用した家計費固定・小遣い変動制なのです。
メリット②「お小遣いに関する不満が溜まらない」
現在、夫からは小遣いに関する不満を聞いたことがありません。
おそらく毎月固定制のお小遣いの場合、「こんなに頑張っているんだからもう少し上げて欲しい」などの不満を感じるときもあると思います。そしてその不満は家計を管理している妻に向かっていきます。
しかし変動制の場合、お給料が上がれば上がるほどお小遣いは増えるため、増やして欲しいという不満は妻ではなく、会社に向いていきます。
家庭への不満を募らせるよりも、仕事を頑張ろうと思えるほうが健全ですよね。
デメリット①「貯金の機会損失が大きい」
変動制によるお小遣いの仕組みには、デメリットもあります。この仕組みの最大のデメリットは、貯金の機会損失が大きいことです。
小遣い額が固定制であれば、夫のお給料が多い時には家計費も増えるので、妻のやりくり次第で貯金額が増えます。しかし、お小遣い額が変動制の場合にはそうはいきません。
妻としては少しでも貯蓄に回したい。しかし大黒柱のモチベも大事。ですので、固定家計費をいくらにするか?という点がかなり重要になります。そこは夫婦間で話し合いを積みましょう。
デメリット②「夫が家庭を顧みなくなる危険性がある」
変動制によるお小遣いの仕組みにはもうひとつ、深刻な落とし穴があります。それは、夫が仕事人間になってしまう危険性です。
頑張ればもっと早く帰れるのに、小遣いを増やすために敢えて残業をするようになってしまうおそれがあります。小さいお子さんがいるなど、夫には一刻も早く帰ってきて欲しいという方もいると思いますが、そういった場合は危険かも知れません。
因みにうちの夫の場合は、独身時代からずっと遅くまで残業必須の職場であるため諦めています。
デメリット③「性格によってはお金を使いすぎてしまう」
例えば、いわゆるお金の扱いが苦手なご主人には向きません。手許にお金が入ると全部使ってしまうとか、ギャンブル等にハマりすぎてしまう方は奥様が家計をがっしり握り、固定制の小遣いにて支出を管理されるほうが良いと思います。
独身時代からきちんと貯金ができていた方は、変動制で問題ないはずです。
妻が不満を持たない工夫も大事
妻が不満を持たずにいられる工夫はとっても大事。夫のモチベの事だけ考えて、妻が不満だらけでは意味がありません。
実はこの仕組み、妻が平静を保つために必要なポイントがあります。それは、娯楽費のみならず、衣料費やお昼代、交友費など、自分一人のために使う費用を全て賄ってもらうことです。
よく、お小遣いは娯楽のみで、スーツを買う時や飲み会に行く時は家計からお金を貰うという話を耳にしますが、それを変動小遣い制に取り入れてしまうと、段々と妻の不満が溜まります。
「小遣いが増える=娯楽が増える」となってしまうので、「残業沢山で大変だったね」と労う気持ちがともすれば、「ふーん、今月は娯楽が沢山になりそうで良かったわね」といった、くさくさした気持ちになってしまうかも知れないからです。
そうならないために、小遣いで全てをやりくりしてもらうと平静を保つことができます。
また、昇級時にお給料のベースが増えた時には、家計費額の見直しも必要となるでしょう。なので、家計費固定制をいいことに妻に昇級を隠すことは絶対に駄目ですね。
妻の信用を失いかねませんから!
まずは夫婦間で話し合うことが大切
家計費定額・小遣い変額制を取り入れたことにより、私達はお金の面で不満を持ち合うことはなく、夫婦円満に過ごしています。
しかし、たまたま私達には合っていた方法であり、それぞれの性格や家計に対する考え方によっては悪手になってしまうおそれもあります。
ですので、まずは夫婦間でどうしたいのかを話し合うことが大切です。
夫のお小遣い問題。専業主婦世帯ではデリケートな問題ですが、夫婦生活の中で重要なポイントです。
「他の家庭は一体どんなお小遣い制なのか?」
「そもそもお小遣い制ではなく夫が全てを管理しているのか?」
これらの疑問は気になるところですが、中々聞きにくい話題だと思います。ですので、この記事がこれから専業主婦世帯になる方や、現状のお小遣い制度に疑問を持っている方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
<編集 池田繁孝(@shigetaka_1988)>